駐在をきっかけに取り組んできたお金周りの最適化と資産運用。
一つの区切りであるアッパーマス層(金融資産3000万円)に到達することが2024の目標だったのですが、年始の好調な株式市場のおかげもあり、2024年2月頭で早々に達成することができました。
30代でアッパーマス層に到達するのはなかなかにハードルが高いという認識なので、30代前半で達成できたと言うのは一つの達成感がありますね。
本記事ではこれまでのことを簡単に振り返りつつ、私がアッパーマス層に到達する上で重要だったことを整理していこうと思います。
本編に入る前に、簡単に私の情報を紹介させていただこうと思います。
筆者のスペック
年齢:30代前半
学歴:機械系大学院卒
職業:大手メーカー技術職
日本勤務数年、2年間の北米駐在そして再度日本勤務を経て、現在は欧州に駐在中
転職の経験はなく、新卒での入社以来、同じ会社にお世話になっています。
現時点では副業もしておらず、収入は本業一本です。
簡単に自己紹介をしたところで、まずはアッパーマス層について確認をしましょう。
アッパーマス層
アッパーマス層とは、2019年に野村総研が実施した調査をまとめた報告書の中で定義された、純金融資産保有額による階層の呼び名の一つで、3000万円〜5000万円の資産を持つ世帯のことを指します。
純金融資産、ということで不動産などは入っていない資産額でのお話になります。
また、個人ではなく、世帯での保有額を調査した結果となっています。
各層の割合としては、超富裕層が0.2%、富裕層が2.3%、準富裕層が6.3%、アッパーマス層が13%、マス層が78%となっているそうです。
アッパーマス層は13%ですが、金融庁が令和2年に実施した家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]によると、30代のアッパーマス層到達世代は0.9%とのことですので、
30代前半、1馬力でアッパーマス層に到達できたというのは、少し自信につながりました。
普通の会社員が30代前半1馬力でアッパーマス層に到達できた要因
30代の世帯にとって、アッパーマス層到達がかなり高いハードルであることを確認することができました。
ここからは、普通の会社員かつ1馬力世帯である私が、30代前半でアッパーマス層に到達できたのかを振り返ってみます。
私の所属する会社には、社員預金制度や持株会のように、給与から天引きする形で所定の口座や株式の形式で資産形成を助けてくれる制度があります。
入社当時に説明を受けるのですが、入社したての私は資産形成にはまったく興味がなく、適当に金額を設定していました。
その額が月4万円の天引き。1年だと48万円になります。私が働き始めてから8年が経ちますので、この制度だけで400万円弱を貯めることができています。
貯金においては、給与前に残った額を別口座に移すよりも、最初に決めた額を取り分けてしまって、残った分で生活する方が貯蓄は達成しやすいということを実感できました。
3000万円という目標額から考えると400万というのは大きくないかもしれませんが、資産形成を全く考えていなかった時期の収入からしっかりお金が貯金されている、というのは大きなアドバンテージになったと考えています。
給与天引き貯蓄のような制度がない場合でも、貯蓄用の口座を用意して給与振り込みの翌日にメイン口座から貯蓄口座に自動送金するように設定しておけば、給与天引きの時と似たようなシステムを実現することができます。
実際、給与天引きが利用できない駐在中の現地給与ではこのような方法で毎月定額の目標金額の貯金を実現しています。
毎月定額の積み立て投資も似たようなコンセプトとしてとても有用だと思います。
入社当時の私にも積立投資をするよう伝えたいところですね笑
最初の自己紹介にも書かせていただきましたが、私は過去に2年ほど駐在をした経験があり、今現在も駐在中となっています。
駐在をすると給料が増えることは多くの方がご存知だと思いますが、資産形成の上で駐在が有利なのはそれだけではありませんでした。
給与
最初に駐在中の給与について触れておきます。
簡単に数字から言わせていただくと、手取りとしては日本にいた時のおよそ1.5倍になっているという実感です。
他の駐在員の話を聞いてみると、メーカー駐在員であれば大体似たようなもののようです。
駐在中の給与については会社ごとに制度が異なりますし、私の所属する会社の制度上でも、給与の受け取り方によって若干の差が出てきます。
ここでは私が選択している受け取り方での説明をさせていただきます。
まずは受け取り方について簡単に説明をします。
まず基本給与が100あると考えてください。これのうち何割を日本円(本社給与)でもらい、残りを現地通過(現地拠点給与)でもらうかを決めることができます。
現地給与については現地の物価を考慮した計数をかけた額をもらうことができます。
私の場合、物価の高い欧州に駐在しているので、日本給与を5%、現地給与を95%でもらっています。
仮に、現地の物価を考慮した係数が1.6くらいだったとおもうので、基本給与の100は最終的な計算では157となります。
逆に日本側を95%でもらうと、103です。もらい方だけで1.5倍近い差が出るわけですね。
基本給与が700万と仮定するなら、前者は1099万円、後者は721万円となり、378万円の差が出ることになります。
このことから、私は日本側を最小、現地通貨を最大にして給与をもらうようにしています。
この基本給与の他に、出向手当とボーナスについては日本円で支給されており、私の場合は税金などを引いた手取りとしておよそ300万円ほどが毎年もらえています。
つまり、駐在中は日本円でもらう額を最小にして、現地通貨を全て使い切ったとしても、年に300万は貯蓄できる、という状態になっています。
去年でいうと現地通貨でも200万円弱は貯金できたので、合計すると年500万近い貯金ができたことになります。
仮に5年駐在をするとしたら、駐在だけで2500万貯められるので、それだけで目標達成間近になりますね笑
もちろん、駐在すればだれでも同じように貯蓄ができるわけではありません。
中には旅行や買い物でほとんど貯蓄ができなかったという話もよく耳にします。
給与を上げる、ということだけを実現したいのであれば、今人気の転職や副業である程度は達成することはできるでしょう。
しかし駐在においては、高い給与に加えて、さらに資産形成を助けてくれる制度が充実しているのです。
様々な補助による固定費の爆下げ
私の会社では、駐在中だと以下のような補助があり、日本にいた時よりも固定費を小さく抑えることができます。
- 社用車(ガス代、高速代支給)
- 社用携帯支給
- 医療保険(基本全額)
- 自宅(全額)
ざっくり計算しても日本で年100万ほど使っていた固定費がかからなくなりました。特に家賃が掛からないのが大きいですね。
もっというと、駐在中の自宅は月20万円に近い家賃なので、それだけでも240万円分得していると考えることもできますよね。
駐在によってさまざまな手当てで収入が増えただけでなく、各種補助によって固定費が大幅に削減されたことで、年間に貯められる金額が増大した要因となりました。
お金に関する意識の変化
駐在が資産形成に影響したのはお金周りの改善だけではありません。
私の経済活動にとってとても重要だったのが、資産が目に見えて増加したことで、資産運用に興味をもったことでした。
駐在前は投資どころか貯金についてもまともに考えたことはなく、なんとなく設定していた社内預金のおかげで貯金ができていた、という状況でした。
しかし、駐在が終了するころ、資産額がかなり増えたことをうけ、この資産を有効活用した方が良いかな、という意識の変化が起きたのです。
そこからは帰国後の生活に向け、お金周りの最適化や投資に関する勉強を開始、帰国後は計画通りにお金周りの環境を一変させました。
帰任のタイミングは生活環境を一変させるにはとても良いタイミングだったと思います。
その後も固定費を削減し、それまで貯めてきた資産を資金として積極的に投資を行い、さらには再度の駐在を勝ち取ってさらに収入を増やせたことで、晴れてアッパーマス層に到達することができた、というわけです。
社内預金の件も駐在の件も、正直かなり運に助けられてきたと思いますが笑
アッパーマス層の生活
アッパーマス層になって生活はどのように変わったでしょうか?
先に言ってしまうと正直、あまり変わりません笑
3000万円という資産は、正直今から好き勝手生きるには心許ない額だと考えています。
年に200万円を使うと15年で使い切ってしまうので、仕事を辞めることはできませんよね。
私としては、リタイアした後も年に1回以上の海外旅行は最低楽しみたいですし、修行僧のような生活もしたくはないです。とはいえ60代まで働きたくはありません。
なので、十分な資金を残した上で55歳くらいまでには引退したいところですね。
そう考えると、しばらくはこれまでで培った資産形成&運用を続けて行く必要がありそうなので、まずは次の階層である準富裕層(資産5000万以上)を目指して、コツコツ貯金、投資でしっかり資産運用をしていきたいと思います。
元本が大きくなるほど資産が増える速度も早くなるということがわかっていますので、これからはガシガシ資産が増えていくと期待して、引き続き頑張っていきます。
では。