日々のパソコン雑処理ルーチンを効率化するならコマンドプロンプトを使うのがおすすめです。
なぜ今更コマンドプロンプトなのか
Windows PCであれば準備の必要なく使用が可能
企業によってはソフトウェアのインストールなどに許可が必要なことがあるため、 人気のPythonなどを使いたくても環境構築が非常に面倒だったりしますよね。
一方コマンドプロンプトはWindows PCであれば標準で使えるため、転勤でPCが変わったりしてもコードさえあれば(書ければ)すぐに使えるのが非常に便利です。
普段のPC業務で必要なレベルの処理であればコマンドプロンプトで十分対応可能
Pythonなどのプログラミング言語は汎用性が非常に高く、様々なことが実現できます。
ただし、学習ボリュームが大きかったり、環境構築が面倒という点で、普段使いレベルでは手を出しづらいというデメリットがあります。
一方で、通常業務を効率化するレベルであれば、コマンドプロンプトで十分対応が可能です。
例えば、ファイル名を指定した内容に変更したり、指定したファイルのバックアップを取ったり、という内容であればコマンドプロンプトで十分可能なのです。
最終的にはコマンドプロンプト+Powershell
コマンドプロンプトではシンプルな作業しかできませんが、Windowsに標準で搭載されているPowershellを使えば、Excelなどの操作も可能です。
PowershellもWindows PCであれば環境構築の必要なく使用できるので、エクセルの専門業務や高度な処理のような普段使いを超える範囲でさえなければ、この二つを使えば十分業務の効率化が可能です。
手を出しやすいコマンドプロンプトでできることから始めて、必要に応じてPowershellにも手を出していけばいいと思います。
バッチファイルを実行することを前提
私が業務の効率化を考えるうえではバッチファイルの作成を前提としています。
なぜならコマンドプロンプトはコマンドを打ち込んで処理を実行するのが基礎ですが、 業務効率化の観点からいうと、毎回コマンドを打ち込むのは効率的とは言えないからです。
必要な時にぱっと打ち込めるレベルでさまざまなコマンドを暗記するのも労力が大きいですしね。
そんな点を解決してくれるのがバッチファイルです。
バッチファイルは実行するコマンドが記載された指示書のようなもので、ダブルクリックで実行するとバッチファイル内のコマンドが上から順番に実行されます。
例えば、あるファイルをコピーしてデスクトップに張り付け、名前を”元のファイル名+_yyyyMMdd”に変更するという作業を行いたい場合、
・コピー元のパスを指定
・日にちをyyyyMMddddの形式で取得
・コピー先のパスを指定、名称をもとのファイル名+_yyyyMMddの形式で指定してコピー実施
のようにいくつかのコマンドを駆使して実行する必要があります。
手動だとなかなか手間ですが、バッチファイルをあらかじめ用意しておけばダブルクリックするだけでそのコマンドすべてを実行することができます。
手動で実施する機会の多いルーチン作業、特にいくつかのステップを必要とする作業を効率化する上では、バッチファイルを使うほうが圧倒的に効率が良いですね。
定例業務を自動化
バッチファイルを作成するメリットがもう一つあります。
それは、Windows標準機能のタスクスケジューラーを使って、決まったタイミングでバッチファイルを実行できることです。
毎日、毎週決まったタイミングで実施している作業があるなら、この方法は非常に有効です。
例えば、毎週末に業務報告資料を決まった形式で作成しているようであれば、 あらかじめ作成しておいたフォーマットを”業務報告_yyyyMMdd”という名前でデスクトップにコピーする、 というバッチファイルを作成して、たとえば毎週金曜15時に実行することが可能になります。
これによって業務報告を忘れにくくなるし、いちいちフォーマットをコピーしてきて日付を入力するという手間を省略できます。
立派な業務効率化といえますよね。
コマンドプロンプトで業務の効率化
簡単にまとめると 、
・Windowsなら環境構築の必要なし
・普段使いの範囲ならコマンドプロンプトで十分対応
・バッチファイルを一度作成してしまえばコマンドを忘れてしまっても問題なし
・タスクスケジュールで定期実行も可能
というメリットがあり、 最小の労力で業務効率化するならコマンドプロンプトがお手軽!ということでした。
ちょっとした業務を自動化することで、無駄なことに時間や思考を使わなくて良くなるので、別記事で紹介するバッチファイルアイデアのタイトルを見ながら気になったものを見てみてください。